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純金相場の変動が小さいのは何故?「実物資産」である金の価格変動の仕組み

個人資産について考えるとき、誰もが思い浮かべる方法のひとつに金への投資があります。純金投資がおすすめなのはいったいどのような理由からなのでしょうか。純金投資のデメリットや投資の種類も気になります。金への投資を始める前に、最低限知っておきたい基礎知識をご紹介していきましょう。

【目次】

純金は「実物資産」だから相場の変動が少ない

過去20年の金相場の動き

「純金を持つことのメリット・デメリット」

「純金への投資方法」


純金は「実物資産」だから相場の変動が少ない

資産には「金融資産」と「実物資産」の2種類があります。

金融資産は株券など、実際のモノではなく社会的な価値を持つ財産のことを指します。各国に流通しているお金も、もちろん金融資産です。金融資産はある意味、価値を表す記号のようなものです。

それに対して実物資産は、物自体に価値があるものを指します。金や不動産、車、芸術品、宝石などが、実物資産に当たります。日本は現金や貯金で資産を残すことが多いと言われています。日本は世界でも有数の「貯金国家」と言われますが、外国は日本と違い金融商品などに投資したり実物資産を持つのが一般的です。

金融資産はその時々の社会環境によって、価値が大きく変動します。国家情勢が悪くなると、その国の通貨の価値が下がることは為替レートを見ても良く分かります。企業の株も同様に、その会社の業績はもちろん、経済全体の影響を受け、一夜にして暴落する光景をよくニュースで目にすることでしょう。

金融資産と比較すると実物資産は安定した価値を持ちます。特にその中でも純金は時代や場所に関係なく、人間の歴史を通じて同等に「貴重なもの」として扱われてきました。国に異変が起きても通貨と違い、価値が変わることはありません。純金は酸化することもなく、劣化もしないことから工業材としても常に需要があります。

純金が他のものと比べて相場の変動が少ないのは、その普遍的な価値が世界中で認められているからでしょう。


過去20年の金相場の動き

株などの金融資産ほどではないにしても、金相場にも動きはあります。平和な時代が続くと金相場はやや低くなり、有事の際にはその価値が跳ね上がります。

過去20年の金相場の動きを見てみると、1999年9月に底値を記録し、そこからはジワジワと上がっています。2001年の米国同時多発テロ、原油価格の高騰、金融危機、ドル・ユーロ不安といった社会情勢を経て、2013年2月には過去20年間での最高値を更新しました。

直近10年の年間変動率を比較すると、日経平均が25.17%なのに対して東京の金取引では13.76%にとどまっており、純金の相場が比較的安定していることが分かります。

現在、世界的な金融緩和が実施されており、実質金利がマイナスとなる傾向にあります。通貨価値の実質的な減少にともない、金のもつ金融的な価値が見直されたことが金相場の高騰につながっています。

また2004年には金価格に連動した上場投資信託である金ETFが登場しました。個人や機関投資家を問わず金投資の参入が容易となったことで純金の人気はさらに高まりました。こうした世の中のさまざま背景が、相場の動きとなって反映されています。


さらに詳しく知りたい方はこちら→過去の金価格の傾向から今を知ろう!約20年の金相場の傾向とは?

「純金を持つことのメリット・デメリット」

純金を資産に持つことの最大のメリットは、有事であってもその価値がゆるがないところにあります。

世界規模で経済混乱に陥ったITバブルの崩壊やリーマンショックの時でさえ、金価格は逆に上昇していました。また通貨と違いどこの国でも通用する「無国籍通貨」である点も、純金資産の強さです。そのため政治的に不安定な国に暮らす人は、わずかでもお金が貯まればせっせと純金に換えておきます。日本ではあまり見かけませんが、アジアの国を旅行すると、「金のお店」がたくさん目に付きます。そうしたところでは純度の高い金のアクセサリーなどが販売されています。通貨ではなく金に換えて身に着けていれば、いざというときに身ひとつで移動ができるというわけです。

金の生産状況にも価格下落が起こりにくい理由があります。金鉱石1tから金は3~5g程度しか採れないのです。埋蔵量が注目されている海底からの採掘に関しても、まず陸に揚げるだけで莫大なコストがかかり、今のところ採算上、問題があります。金の採掘に関して劇的な変化が起こりにくく生産量も限られている以上、金価格の下落は起こりにくいという訳です。

純金は気軽に手元に置いておける資産のひとつですが、それだけにデメリットもあります。株や預金のように、純金本体から付加的な利益が生まれることはありません。また手元にある純金は現金と同じく無記名のものであるため、盗難や紛失した際に保証もされません。元本を丸ごと失うリスクがない代わりに、資産運用としての魅力には欠けると言えます。


さらに詳しく知りたい方はこちら→なぜ今「金」が良いと言われているの?その理由を分かりやすく徹底解説!

「純金への投資方法」

純金への投資方法には、次のようなものがあります。

・純金積み立て

・金地金購入

・金貨購入

・金ETF

・投資信託

・金CFD

このうち初心者にもっともおすすめなのは、純金積み立てによる投資です。毎月一定額で少量ずつ純金を購入する方法で、月当たり1,000円から利用できます。金価格が低いときには購入量を増やし、価格が高いときは購入量を減らすという「ドルコスト平均法」を用いれば、リスクを抑えながら同じ金額で買い続けることができます。

金取引をする際にサービスを提供している金融機関に全ての手続きを代行してもらえれば、利用者は金取引の知識もいらず手間もかかりません。自動引き落としや口座振替で、知らないうちに積立貯蓄と同じ要領で金を購入できます。購入した金の管理も任せられる上、売却して現金化し、地金、金貨などの関連商品に交換することも可能です。買取価格をウォッチングしながら、いつでも好きなときに処分できます。

金地金や金貨の購入は金そのものを購入できて手っ取り早いのですが、積立と比較するとまとまった資金が必要となるのがデメリットではあります。その他の方法についても、もっとも少なくても5,000円~1万円以上は必要で、リターンが大きいものほどリスクも高まります。

純金投資に興味があるのならば、勉強を兼ねて少ない額でもできる投資方法から開始することをおすすめします。


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