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金を売りたいけど相場が分からない!価格はどうしたら上がるのでしょうか?

金を売ろう!と思って価格を調べたとき、「本日の買取価格」という表記で金額が提示されていることはお気づきでしょう。

金価格は日々変化しているため、大きく価格が上昇して、下がる一歩手前に売りたいと思うのが心情です。ではどういうタイミングで価格が上がるのか、分かりやすく解説していきます。

【目次】

金の価格と相場

 ・金の価格は何で決まっているのか?

 ・円相場にも左右される!

金の資産価値とは?

 ・金はデフレやインフレに強い!

 ・リスクヘッジのための資産!

金の価格が変動する3つの理由とは?

 ・1.地政学的リスクによる変動

 ・2.需給バランスによる変動

 ・3.米国景気動向による変動

今後は金の価格があがる?さがる?

 ・需給バランスの観点から

 ・世界の経済状況や地政学的リスクから

 ・日本の経済状況と投資人口の増加


金の価格と相場

金の価格は何で決まっているのか?

金の価格には世界基準となる国際価格があります。


国際価格は1トロイオンス当たりの金額で、米ドル建てで表示されます。
トロイオンスは、金や貴金属等の取引に使われる重量単位で、1トロイオンスは31.1035g(グラム)です。
米ドル建てなのは世界の基軸通貨が米ドルであるためです。


金は毎日取引されており、その価格は日々刻々と変化しています。
それ自体は企業の株価の値動きと一緒ですが、日本企業株は基本的に日本時間の日中しか取引されていません。
しかし金は世界の様々な市場で24時間取引されているのです。


世界の市場の中でも、金の2大市場と呼ばれているのがロンドン現物市場とニューヨーク先物市場です。
ロンドン現物市場価格が世界中の金現物価格の基準となる一方、ニューヨークでは金の先物取引が活発で、ニューヨーク・マーカンタイル取引所での金額が世界の金の先物取引価格の指標になっています。

日本でよく金の先物取引価格がニュースなどで表示されますが、それもこの価格が指標となっています。


円相場にも左右される!

日本国内で取引される金価格は主に円建てで表示されており、重量単位もトロイオンスではなくグラム単位が一般的です。
従って国内の金取引価格(JPY/g)は、世界基準価格(USD/toz)÷31.1035×ドル/円レートであらわされます。


この式から分かるようにドル建て金価格の変動以外に、ドル/円の為替レート変動も金の価格に大きく影響します。
円安になれば円建て金価格は上昇し、円高になれば円建て金価格は下落する傾向にあります。


金価格同様、ドル/円の為替レートも日々刻々と変化しています。
ですので金の国際価格が上がっても円高になってしまうことで相殺されて円建て金価格はほとんど変動しない場合もあります。
ドル建て金価格だけでなく、円相場も円建て金価格の変動要因のひとつです。


さらに詳しく知りたい方はこちら→過去の金価格の傾向から今を知ろう!約20年の金相場の傾向とは?

金の資産価値とは?

金はデフレやインフレに強い!

金の相場を知る前に金の資産価値を知ることも大事です。金はその輝きが大きな魅力であり、装飾品や貨幣として古くから使われていてその価値は今も変わることがありません。


金はインフレにもデフレにも強い資産として人気があります。
インフレ中は物の価値が上がっていきます。資産価値が上がるため、金の価値も上がっていきます。


逆にデフレ中は本来資産価値が下がるので金の価値も下がるのですが、金が買われやすくなるので結果として金価格はそこまで下がらず、むしろデフレ前より値上がりする場合もあります。
金が買われやすくなる理由は不景気によって国家や企業に対する信用不安が起き、株や債券から現物資産である金に資金がシフトするためです。


リスクヘッジのための資産!

株価はその時の経済状況によって大きく変動します。不景気になれば下落しますし、好景気になれば上昇します。
同様に債券や為替の動きも、経済状況によって大きく変動します。
時には資産価値がゼロになってしまうことすらあり得るのです。


ところが金は現物資産であるため、長い歴史の中で資産価値がゼロになってしまったことはありません。
絶対に無くならない資産であるためにリスクヘッジとして、ポートフォリオに金投資を取り入れることはよくあることです。


このように金はいつの時代でも宝飾品のみならず有用な資産としても重宝され続けているのです。


さらに詳しく知りたい方はこちら→金買取の利益率はどれくらい?金の資産運用 そのメリット

金の価格が変動する3つの理由とは?

1.地政学的リスクによる変動

地政学的リスクとは、テロや戦争などの紛争、大企業の倒産や国家の破綻などの経済不安によって、一部地域の政治や経済に混乱が生じることです。
こうした地政学的リスクが生じると、経済の先行きに不安を感じ安定資産へ投資資金を回すようになります。

そのひとつに金があります。
金融商品と違い現物資産の金は資産価値が目減りすることはあっても無くなってしまうことはありません。
そのため地政学的リスクが高まるとリスク回避として金が買われて価格が高騰する傾向にあります。
これが有事の金買いと言われる所以です。


逆に世界経済が安定してくると、金は大幅な儲けを生み出す資産ではないため利回りの良い金融資産に投資資金が流出します。
ですので金の価格は下がる傾向にあります。


2.需給バランスによる変動

物の価格は需要と供給によって決まります。
需要が上がれば価格は上がり、需要が下がれば価格も下がります。
金価格も同じように需給バランスによって変動します。


金自体は世界的に希少な金属であり、鉱山生産には高い採掘コストがかかっています。
採掘コストは金鉱脈の位置(=掘りやすさ)で大きく変わり、当然ながら採掘コストの低い金鉱脈から優先的に採掘されます。
そのため、金価格が下落すると採掘コストに見合わなくなり閉山してしまった金鉱山も多いのです。
事実、世界最大の産出国だった南アフリカでは金の産出量が減り続けています。

その一方で中国での産出量が増加し、2007年には産金量世界1位になりました。現在、世界の金産出量は横ばいからやや下降気味です。
宝飾スクラップなどから金を回収する技術は確立されていますが、100%回収できる訳ではないので金産出量減少をにカバーするには至らないでしょう。


3.米国景気動向による変動

世界の基軸通貨である米ドルは米国の経済状況によって上下します。

米国経済に先行き不安が広がりドルが下落していくと、ドルや株などの金融商品を別の資産にシフトする動きが活発になります。
この時、資金逃避先として金が選択される傾向があります。
逆に米国の景気が良くなるとドルが上昇することから、金からドル建て金融資産へと資金が流出しやすくなります。


様々な要因によって変動する金価格ですが、リスクヘッジ資産として好まれる傾向があり長期間保有されるケースが多いことから投機的な価格の乱高下はほとんどありません


今後は金の価格があがる?さがる?

需給バランスの観点から

昨今の金の産出量は、採算や労働条件の悪化によって鉱山の閉山が相次いでいることから、横ばいから徐々に減少傾向にあります。
金を含有する廃棄物から金を回収をしようとリサイクルにも力を入れていますが、金産出量の減少をカバーするには至っていないのが現状です。

また金はリスクヘッジ資産として長期的に保有される傾向があるため、保有資産の売却による供給量もそれほど多くありません。
金需要量は投資や宝飾、工業製品向けに堅調に推移する一方、供給量は横這いから減少傾向にあるため需給バランスの観点からすると金価格は上がりやすい状況と言えます。


世界の経済状況や地政学的リスクから

世界経済の中心は今なお米国です。
米国経済は現状好調なことからドル建て金融資産が買われる傾向にあります。
しかし、米国の影響力が徐々に低下しているのも事実で、ここ数年は中国を筆頭に外貨準備高(USドル)を減らし、金準備高を積み増す国が増えています。


中東情勢は一時より落ち着きを取り戻しましたが、北朝鮮情勢は依然不安定でいつ何が起きるか分からない状況です。

地政学的リスクは高く、安全資産として金が買われる傾向が続きそうです。


日本の経済状況と投資人口の増加

日本経済は堅調だと言われています。日経平均も十数年振りに2万円の大台に乗せるなど株や債券などの資産を増やす傾向は高まっています。
銀行に預けていてもほぼ金利が付かないため、投資をする人が増えているからです。


投資人口が増えれば自ずと金に投資する人も増えます。
バブル経済を経験した団塊の世代は同じ轍を踏まないように保有資産を徐々に安定資産である金にシフトしているという話も聞きます。

金の購買意欲は今後も高まっていくでしょう。

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