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【純金のインゴット】ゴールドバーの製法と品質の見極めかた

純金を採取する金鉱石には、ごくわずかな金しか含まれていないため、私たちが見るとただの岩石にしかみえません。その金鉱石から、どうやって金のかたまり、インゴットはできるのでしょうか。併せて、知っておきたいインゴットの基礎的な知識も、確認していきます。

【目次】

金鉱石からインゴットができるまで

 ・「バー」「地金」とも呼ばれるインゴットとは金属のかたまり

 ・現代の金は、金鉱石から精錬して作られる

インゴットの品質を保証するロンドン貴金属市場(LBMA)

 ・インゴットの保証書は本体の刻印

 ・世界で最も権威あるロンドン貴金属市場協会(LBMA)とは

インゴットの種類と覚えておきたい選び方

 ・インゴットの価格は重量サイズで決まる

 ・500g未満はスモール・バーチャージが必要

まとめ


金鉱石からインゴットができるまで

「バー」「地金」とも呼ばれるインゴットとは金属のかたまり

インゴットとは、金属をひとかたまりに固めた金属塊のことで、バー、地金(じがね、じきん)と呼ばれることもあります。金属のかたまりですから、鉄、アルミニウム、銅などのインゴットも存在していますが、個人間で売買されることはほとんどありません。

日本国内で流通している主な貴金属のインゴットは、金、白金、銀などです。なかでも、純金のインゴットは、投資対象として個人で購入する人も多く、金の延べ棒とも呼ばれています。

現代の金は、金鉱石から精錬して作られる

純金のインゴットは、金鉱石から金を精錬し純度を上げ、形を整えたものです。


金の採取といえば、川で洗いながら砂金を探すというイメージがあるかもしれません。しかし、古代より金を求め続けた人類は、採りやすい場所の金をすべて採り尽くしてしまいました。

現在は、採算ベースに合うほどの砂金の採取場所が残っていないため、大規模に金鉱石を掘り出し、鉱山会社のプラントで精錬・精製することによって金塊が作られています。金鉱石に含まれる金は、平均で、1トンあたり約3~5g。高品位とされる菱刈鉱山(鹿児島県)の金鉱石でさえ、1トンあたり30〜40g程度にすぎません。1kgのインゴットを作るには、菱刈鉱山の金鉱石を用いても、25~33トンもの膨大な量が必要になります。


インゴットの品質を保証するロンドン貴金属市場(LBMA)

インゴットの保証書は本体の刻印

インゴットに保証書はありませんが、本体の刻印が品質証明です。


金鉱石からできた金塊は、鋳直して純度を上げ、地金の形に整えられます。市場に流通できるよう、表面に、製造番号(金塊番号)、製錬・分析した業者のマーク、重量、品位(純度)、素材、などの情報を刻印すると、インゴットのできあがりです。


刻印された精錬会社のマークは、次に説明するロンドン貴金属市場協会(LBMA)の公認溶解業者であるか否かが、重要なポイントになります。

世界で最も権威あるロンドン貴金属市場協会(LBMA)とは

ロンドン金市場は、17世紀中頃にオープンした世界最古の金塊マーケットを前身とし、1919年に公的に整備された金市場です。ロンドン銀市場と共に取引先の業者リストを管理していましたが、その後を引き継いだのが、1987年に設立されたLBMAです。現在でも、世界で最も権威ある金市場であり、金現物取引の中心的な役割を果たしています。

LBMAの審査基準をクリアした企業や造幣局は、公認溶解業者リストに登録され、世界中で高い信頼を得ることができます。公認溶解業者により製造されたインゴットは、GOOD DELIVERY BAR(以下GDバー)と呼ばれ、全世界の市場で問題なく取引することが可能です。

もちろんGDバー以外の地金も取引は可能ですが、GDバーに比べて割安となります。また、GDバーであっても有名・無名の差があるため、店舗によって買取価格に差が出る場合があります。

インゴットの種類と覚えておきたい選び方

インゴットの価格は重量サイズで決まる

インゴットの一般的な重量サイズは、数gから1kgですが、ラージバーという1本約12.5kgのバーもあります。買取にせよ、販売にせよ、インゴットの価格を決めるのは、重量です。

たとえ所有しているインゴットに傷がついていても、基本的に価格は変わりません。ただし重量が減少するほどの大きな損傷ならば、残った重量をもとに価格が再決定されます。

金価格は、市場における価格が刻々と変化するのに加え、各社の製造コストや輸送費、上乗せするマージンなどが異なるため、全国どこも同じというわけではありません。また、売却時の「金買取価格」は、購入時の「金小売価格」より数十円程度安く設定されているのが一般的です。

500g未満はスモール・バーチャージが必要

500g未満のインゴットの売買では、多くの業者でスモール・バーチャージと呼ばれる手数料が上乗せされます。なぜかというと、小さなインゴットは、製造、輸送、販売などのコストが割高になるからです。

たとえば、金小売価格5,000円の日に5gのバーを購入すると、5000×5=25,000円に加え、3,000~4,000(税抜き)円程度の手数料が加算され、28,000~29,000円となります。5gバーを100枚、つまり500g分購入すると、280~290万円です。これに対して、500gバー1本の場合はバーチャージがかからないため、5000×500=250万円となるのです。

まとめ

世の中に偽物のインゴットが出回らないとも限りません。世界の各市場で円滑に売買可能であってこそ、資産性と流動性が確保されたインゴットです。売買の際には、保証書であるLBMA公認溶解業者の刻印の有無をしっかりと確認するようにしてください。
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